WIFUの研究と教育


ファミリービジネスに関する法律


WIFU寄付講座「ファミリービジネスに関する法律」は、学際的に行うWIFUの法的研究の柱です。ファミリービジネスに関する法律は比較的新しい法律分野ですが、伝統的な法学の見解では、ファミリービジネス法を独立した法学分野として認めることには異論が出ています。これは、ファミリービジネスという概念を法律では認めていないため、ファミリービジネスという存在に法的根拠を与えていないことに起因しています。とはいえ、ファミリービジネスには、法的な観点からも独自の特徴があります。すなわち民法上の観点からすると、家族の利益と事業の利益が結びついていることは、会社の法的な扱いに影響を与えます。これは、ファミリービジネスに関する法律が、ユニークな分野横断的な法律領域である反面、同法がファミリービジネスに特有の独立した法的問題も含んでいるという事実によるものです。さらに、ファミリービジネスの特性によっては、(契約書などの)民法の法的文書に影響を与えることもあります。

ちなみに、ファミリー・メンバーが会社に関与することは、後継者問題だけでなく、実務に関連する広範な税務上の結果をもたらします。法律や判例、税務行政の動向は、法的な観点から常にチェックし検討しておく必要があります。したがって、WIFUの「ファミリービジネス法」講座では、ファミリービジネス法を理論的に研究するだけでなく、法的情勢の変化を考慮して、常に最新の情報でファミリービジネスの法的実務に貢献をすることを目標に掲げているのです。

 

講座責任者の紹介


連絡先

Prof. Dr. Christoph Schreiber

Phone: +49 2302 926 515
Email: christoph.schreiber@uni-wh.de

クリストフ・シュライバー教授(Prof. Dr Christoph Schreiber)は1980年生まれで、2000年から2005年までクリスチャン・アルブレヒト大学キールで法律を学びました。第一次法律国家試験に合格後、同大学のビジネス・税法研究所で研究助手を務め、2007年にミュンスターにあるヴェストファーレン・ヴィルヘルムス大学法学部で博士号を取得しました。2009年にハンブルクで第二次法律国家試験に合格したシュライバー教授は、キールのビジネス・税法研究所で研究を続けました。2014年から2019年まで、フリードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲン=ニュルンベルク校の税法講座で学術評議員を務めます。2017年2月にハビリテーション(大学で教える資格:民法、税法、商法・会社法、民事訴訟法)を取得。2017/2018年冬学期からWIFUの「ファミリービジネス法」講座の責任者代理を務めた後、2019年3月にヴィッテン/ヘルデッケ大学に着任しました。シュライバー教授は、2019年6月1日から同講座の責任者を務めています。

主な業務と研究分野

  • 商法、特に会社法
  • 税法、特に法人税法
  • 民法
  • 民事訴訟法
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